
Kyanite
和名 藍晶石(らんしょうせき)
名前の由来は、英名はkyanos→ギリシャ語で”青色”、和名は色と結晶しやすいことからだそうです。
二硬石 ディスシーン Disthene

硬度がなんと2種類あります。
硬度4-4.5 | 軸に沿って(結晶の伸びている方向) |
硬度6-7 | 軸に直角 |
このことが加工を難しくしています。
硬度が2種類あるということから、別名”二硬石”(ディスシーン Disthene)と呼ばれます。
参考 モース硬度
- 硬度4とは、ナイフの刃で簡単に傷をつけることができる
- 硬度6とは、ナイフで傷をつけることができず刃が傷む
多形 同質異像
カイヤナイトと、紅柱石(アンダリュサイト)と珪線石(シリマナイト)は、同質異像です。
同質異像(多形)とは、化学組成が同じで結晶構造が異なる(原子の配置が異なっている)ものです。
化学組成式は全て同じになりますが、わかりやすく言うとその並び方・手のつなぎ方が違います。
その鉱物が作られるときの温度や圧力の違いによって、この同質異像(多形)は生まれます。
もちろん、同質異像のそれぞれの鉱物は、鉱物単体としては全く別の鉱物となります。
藍晶石(カイヤナイト) | 低温・高圧 |
紅柱石(アンダリュサイト) | 中高温・低圧 |
珪線石(シリマナイト) | 高温・中高圧 |
カイヤナイトが3つの中で一番高圧です。
そしてこの石は耐熱性に優れている為、車のエンジンのスパークプラグなど耐熱材の原料に広く使われています。
産地 産状
圧力の高い変成岩の中に産します。
アメリカ・ブラジル・タンザニア・ロシア・ネパール等
そして、愛媛県新居浜市東平・富山県黒部市・埼玉県吉見町等
基礎データ

Kyanite
化学組成 | Al2SiO5 ケイ酸塩鉱物 |
色 | 青・緑・グレー色・白・黒 |
条痕 | 白色 |
結晶系 | 三斜晶系 |
へき開 | 完全 |
硬度 | 主軸方向 硬度4~5 これに直角 硬度6~7.5 |
比重 | 3.6 |