石の基礎知識 石ができるまで

目次

1.岩石の種類
2.マグマと火山
3.岩石のできるまで
  3-1.火成岩
    3-1-1.火山岩
    3-1-2.深成岩
    3-1-3.ペグマタイト
  3-2.堆積岩
    3-2-1.砕屑岩(サイセツガン)
    3-2-2.火山砕屑岩(火砕岩)
    3-2-3.生物岩
    3-2-4.化学岩
    3-2-5.運ばれる石ころ
    3-2-6.山で起こる堆積物の移動
      3-2-6-1.山崩れ/モレーン(堆石・氷堆石)
    3-2-7.川で起こる堆積物の移動
       3-2-7-1.リップル(漣痕・レンコン)
       3-2-7-2.インブリケーション(覆瓦状構造)
    3-2-8.海・湖で起こる堆積物の移動
       3-2-8-1.級化(級化層理)
       3-2-8-2.タービダイト
       3-2-8-3チャート
    3-2-9.風で起こる堆積物の移動
       3-2-9-1.レス 縁の下の力持ち 黄砂
  3-3.変成岩
    3-3-1.接触変成岩
    3-3-2.広域変成岩
      3-3-2-1.高温型変成(高温低圧型)
      3-3-2-2.高圧型変成(低温高圧型)
        3-3-2-2-1.ぼそっと思った 続成作用と変成作用
    3-3-3.スカルン(接触交代鉱床)
4.その他
  4-1.熱水鉱脈
  4-2.酸化帯

1.岩石の種類

石は大きく分けると3つに分かれます。

  1. 火成岩 マグマが冷えて固まったもの
  2. 堆積岩 水などの流れによって運ばれたものが固まってできたもの
  3. 変成岩 もともとあった岩石が、地下の高い温度・圧力で変質し新しい岩石となったもの

もちろん地層を形作るものは、この他に化石なども含まれます。
そして、この石たちは地球上で循環しています。

  • 火山が爆発し→マグマが冷えて固まり火成岩になり→その火成岩が川の流れにのって細かくなり→川の下流で堆積岩となる
  • 火山が爆発し→マグマが冷えて固まり火成岩になり→火成岩が地下でゆっくりと固まり→深成岩となり→更に温度や圧力で変質し→変成岩となる

地球上の石は姿や場所を変え、くるくると循環しています。
水もそうですね。

2.マグマと火山

Vulcanian Eruption-numbers

Sémhur, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons, original data
[[ブルカノ式噴火: 1 噴煙柱, 2 火山礫, 3 溶岩泉, 4 降灰, 5 火山弾, 6 溶岩流, 7 溶岩と火山灰の層, 8 地層, 9 岩床, 10 火道, 11 マグマ溜り, 12 岩脈]]

マグマとは、岩石が溶けたもの。
800~1300℃で岩石は溶けるのですが、この温度がマグマの温度となります。
地下70~200㎞という深いところで岩石が溶けてマグマができます。
液体のマグマは、周りの岩石より比重が小さいので地下数km~数十㎞まで浮力によって上昇し、マグマ溜り(11)ができます。

マグマが岩の亀裂に入り込み、ゆっくり熱が奪われて冷えて固まると火成岩の一種、深成岩になります。
亀裂を伝わって地表に噴きだすと火山となり、吹き出したマグマは急激に冷えこれが火成岩の一種の火山岩(溶岩)となります。
そしてこの火成岩は更に周りの石を熱することになり、周りの石は熱によって変質し変成岩となります。
また、堆積岩の中にマグマだまりができるとホルンフェルスという硬い石になります。

3.岩石のできるまで

3-1.火成岩

火成岩は下記2つに分かれます。

  1. 火山岩
  2. 深成岩

3-1-1.火山岩

地表及び地表近くで急激に冷えたものが火山岩です。
特徴として鉱物の粒が細かく、ガラス質を含んでいます。

代表的な石

  • 玄武岩(ゲンブガン)
  • 安山岩(アンザンガン)
  • デイサイト
  • 流紋岩(リュウモンガン)

見た目の色合いは、玄武岩が一番濃い色の灰色で安山岩・デイサイト・流紋岩の順に二酸化珪素が増え白っぽい色合いになります。
※二酸化珪素→石英もしくはシリカ

玄武岩 兵庫県 豊岡市産
玄武岩 兵庫県 豊岡市産
玄武岩は輝石・かんらん石などが主成分です。

玄武岩の火山は、富士山・伊豆大島・ハワイ島のキラウエア火山等。
粘り気が少なく流れやすいという特徴があります。
名前の由来は、兵庫県豊岡市の”玄武洞”です。

安山岩の火山は浅間山磐梯山、デイサイトの火山は雲仙普賢岳、流紋岩の仲間は黒曜石が一番有名です。

3-1-2.深成岩

マグマが地下でゆっくり固まってできたものが深成岩です。
ゆっくり冷えて固まるため、個々の鉱物が大きく成長し、鉱物の粒が数mmの大きさでそろっています。

代表的な石

  • 花崗岩(カコウガン)
  • 閃緑岩(センリョクガン)
  • 斑糲岩(ハンレイガン)
花崗岩 茨城県稲田産
花崗岩 茨城県稲田産
花崗岩は白っぽく、ごま塩のような見た目です。
石英・黒雲母・長石などが主成分で、墓石・建物の外壁等によく使われます。
3方向に直交する割れ目ができる性質を持つこの花崗岩はその性質を利用し、機械のなかった昔から切り出すことができました。
また花崗岩はそれぞれの産地で名前があります。
  • 御影石 神戸市の御影(ミカゲ)
  • 真壁石 稲田石 筑波山から北側の真壁
  • 議院石 国会議事堂の外壁 広島県倉橋

斑糲岩は黒っぽい色です。
その間の色合いが閃緑岩の色合いです。

3-1-3.ペグマタイト

Rock sample made of Quartz, Feldspar and Tourmaline (8201738090)
Mike Beauregard from Nunavut, Canada, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Feldspar and Quartz are the two most common minerals in the Earth's crust. Here, Tourmaline adds a touch of class. Coarse-grained grey quartz + white feldspar + black tourmaline pegmatite crosscutting what appears to be a fine-grained to porphyritic diorite, Canadian Museum of Nature, Ottawa, Ontario, Canada Pegmatites have the ability to collect a bunch of elements, making them the "garbage cans" of the Earth. Complex, zoned pegmatites in Brazil, California, Maine and elsewhere are mined for mineral specimens and gemstones. However, quartz-feldspar-mica pegmatite is by far and away the most typical intrusion.For a fabulous flickr foto introduction to rocks, do have a look at my Geology ABCs gallery]]

マグマは冷えて次から次へと固まっていきます。
最後のマグマが先にできた岩の割れ目に入り込んでいよいよ冷えて固まる時、マグマの中に含まれている成分の濃度はこれ以上ないくらいに濃縮されています。
濃縮され、マグマの中にいられなくなった揮発性物質(すぐに気化しやすい物質 この場合は主に水)は、気体としてマグマから放出され、そしてその部分に空洞ができます。
これがペグマタイトと呼ばれるものです。

このペグマタイトは鉱物の宝箱。
ゆっくりゆっくり冷えていく事と空洞ができることによって、大きな鉱物結晶が育つ環境としては最適で、結晶の形も綺麗なものが育ちます。
また濃縮されたマグマの成分として、絶対的存在量が少ない元素がたくさんのマグマから濃縮した形で集まり、その結果、ペグマタイト中では珍しい鉱物がみられます。

ペグマタイトで見られる代表的な鉱物

  • 石英
  • 長石
  • トパーズ
  • フローライト
  • トルマリン
  • ガーネット 等

元素鉱物では放射性元素や希土類を含む燐灰ウラン石・リチア電気石等があります。

※ 補足
ペグマタイトは花崗岩質のものが最も多く、岩石や鉱物の名前の付いていないペグマタイト(特に記載がなくペグマタイトと書かれている場合)は、花崗岩質のペグマタイトを示す事が普通です。
ですがペグマタイトは花崗岩のみということではなく、閃緑岩質・斑糲岩質等、花崗岩質以外のペグマタイトも存在します。

3-2.堆積岩

川や海の流れと共に石が運ばれ、長い年月の間に積み重なり、後から運ばれてきた石は先に運ばれた石の上に堆積し、その重さでじわじわと押し固められていきます。(続成作用
気の遠くなるような年月をかけて積み重なった石・砂・若しくは生物の遺骸からなる岩石を堆積岩といいます。
何層にも重なり地層を形成しその層ごとに調べていくと、その時代のことが解ります。
化石などが多く含まれているのが堆積岩の特徴です。
また運搬されて積み重なっていくので、運搬途中で形が揃うため粒が揃っています。

堆積岩には以下の種類があります。

3-2-1.砕屑岩(サイセツガン)

Quartz-pebble conglomerate (Berne Conglomerate, Lower Mississippian; Dugway Outcrop, Newark, Ohio, USA) 8 (32726538556)
James St. John, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Quartz-pebble conglomerate from the Mississippian of Ohio, USA. This is a weathered surface of a large conglomerate-pebbly sandstone talus block derived from the Berne Conglomerate. The Berne is one of four members in the siliciclastics-dominated Logan Formation (Lower Mississippian) of eastern Ohio. It is a relatively thin bed that occurs at the base of the Logan, but is sometimes absent. The bed varies in thickness and lithology. It ranges from a coarse-grained sandstone to a pebbly sandstone to a conglomeratic sandstone to a conglomerate. The pebbles are composed of quartz. The base of the Berne is an unconformity - a significant sequence boundary. Stratigraphy: Berne Conglomerate Member, basal Logan Formation, Waverly Group, lower Osagean Stage, upper Lower Mississippian Locality: Dugway Outcrop - roadcut on the northern side of Rt. 16, western side of Newark, central Licking County, east-central Ohio, USA]]

風化・侵食され押し固められて堆積したものです。
礫岩(レキガン)・砂岩(サガン)・泥岩(デイガン)に大きく分類され、中に存在する粒の大きさが違います。

  • 礫岩 2mm↑礫(レキ)
    粒の直径が2ミリ↑の岩石等が壊れてできた粒子
    礫岩とは礫でできた岩
  • 砂岩 0.06~2mm
    砂が押し固められてできた岩
  • 泥岩 0.06mm↓
    泥や粘土が押し固められてできた岩

※ここにありました、ちょこっとcolumn1 泥と砂と石ころってどう違うの? はリンク先へ移動しました。

3-2-2.火山砕屑岩(火砕岩)

大谷景観公園1

Saniboh, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[大谷石の岩崖]]

火山で噴出した物が固まって堆積したもの。
火山灰が降り積もってできた凝灰岩(タフ・tuff)があります。
※マグマに起因するため火砕岩に分類しました。ですが堆積岩としての分類もされています。

3-2-3.生物岩

Nitzana chalk curves (4), Western Negev, Israel
Yuvalr, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Nitzana chalk curves , Western Negev, Israel]]

生物の遺骸や殻などが堆積して押し固められたもの。
石炭(植物)・石油・サンゴ礁・チョーク等

3-2-4.化学岩

Groty Kryształowe
I, Rocker1984, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Kopalnia Soli "Wieliczka"-Groty Kryształowe(ヴィエリチカ岩塩坑)]]

海水、河水、湖水、温泉水などに溶けている物質が沈殿し固まったもの。
岩塩・石膏(蒸発岩)等。

※ここにありました、ちょこっとColumn2 岩塩は食べられる地層だ!はリンク先へ移動しました。

3-2-5.運ばれる石ころ

20081207黒部川扇状地
BehBeh, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[黒部川:扇状地空撮]]

山から流れてくる水が、麓の平らな土地に到着すると扇状地を作ります。
これは、傾斜が緩くなり川の運搬する力が急に弱くなるため、扇の形に堆積物がとどまる為に起こる現象です。

そして川は海に向かって蛇行しながらどんどん流れていきます。

下流に来ると川が運んできた砂や石ころを両脇に積もらせ、自然堤防と言われる少しだけ高くなった土手のような景観を作り出します。

Hanyu Aino River Natural Levee 1
京浜にけ, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[羽生市下岩瀬地区に存在する会の川(昔の利根川)の自然堤防。高さ約2.5mと比較的大規模である。]]

また、過去の蛇行の後を残す三日月湖などがみられます。

An oxbow lake in Hokkaido, Japan
Copyright © 地図・空中写真閲覧サービス 国土地理院, Attribution, via Wikimedia Commons, original data
[[北海道雨竜郡雨竜町にある三日月湖。1977年撮影。国土交通省『国土画像情報(カラー空中写真)』より作成。北海道雨竜郡雨竜町字渭の津 (いのつ) にある三日月湖の航空写真. 石狩川の支流である雨竜川から切り離されて形成された.]]

そしていよいよ海にたどり着き、三角州を形成します。

20080813AdoGawa
BehBeh, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[安曇川の三角州 滋賀県高島市・琵琶湖へ流入する安曇川の三角州。投稿者2008年8月13日撮影]]

小さい砂粒や泥が三角形に堆積します。
岩盤は風化・山崩れ等で小さくなり、下流へと向かって運ばれていきます。
その間、大きく角張った石は運ばれる間に色々なところにぶつかり、小さく丸い形になっていきます。
海に着く頃には、小さな砂粒となり海底へ運ばれます。
海底へ運ばれた砂は長い時間の中で海底の地殻変動等によりまた移動し、いつしか陸に移動し、山に帰ります。
地球上を形を変えて移動していきます。

3-2-6.山で起こる堆積物の移動

3-2-6-1.山崩れ/モレーン(堆石・氷堆石)

MorainesLakeLouise
Wilson44691, Public domain, via Wikimedia Commons, original data
[[カナダのレイク・ルイーズ付近に見られるモレーン]]

氷河が谷を下って流れていくと、大きな氷の塊が地面を削りながら進みます。
すると、流れる氷河の周りにはその土砂をためて進んでいきます。
氷河が溶けてなくなってしまっても、その土砂がたまった部分は残り、その地形をモレーンといいます。

3-2-7.川で起こる堆積物の移動

川の流れに押されるように、コロコロ転がったり滑ったりぶつかったりして割れて小さくなるものも…
その過程で大きさも小さくなり、角のゴツゴツも取れて丸い形になっていきます。

3-2-7-1.リップル(漣痕・レンコン)

川の底をのぞいてみると、砂がたまった場所に独特の模様があるのを見たことがありますか?
若しくは海で、波打ち際の砂に綺麗に波のような模様があるのを見たことがあるかと思います。
それがリップルと呼ばれるもので、風や水が通りすぎると堆積物の表面にできる波状の模様です。
漣はさざなみ、痕と合わせてさざなみの痕跡という意味です。

カレントリップル

一定方向からの流れによるリップルマークをカレントリップルといいます。

Sand ripples on a beach in Abu Samra Qatar
Alex Sergeev (www.asergeev.com), CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[カタール南部、アブ・サムラのビーチで波打つ砂]]

ウェーブリップル
左右に揺れる流れ→波出できたリップルマークをウェーブリップルといいます。

Symmetrical ripples in biogenic, aragonitic sand (shallow subtidal sefaloor just offshore from Sand Dollar Beach, nw San Salvador Island, eastern Bahamas) 2
James St. John, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
[[対称的な波紋は、適度に一般的な堆積構造です。 横断面では、さざなみの頂点に垂直に見た場合、対称的なさざ波マークは多かれ少なかれ均一な形をしています - それらは対称的です。 堆積岩中のそれらの存在は、2 方向の前後 (振動) 電流を伴う浅瀬環境での堆積を診断します。 対称的なさざ波マークは、古代の浅瀬の砂岩相によく見られます。 上に示した現代の例は、亜熱帯のバハマ島に隣接する生物起源のアラゴナイト (CaCO3) の砂サイズの堆積物で発達しています。 産地:バハマ東部、サンサルバドル島北西部、サンドダラービーチの沖合いの潮汐下の浅い海底。]]

リップルマークは岩石にも刻まれます。
”波の化石”ともいわれます。

CarmelFormationRipples
Wilson44691, Public domain, via Wikimedia Commons, original data
[[ユタ州南西部、カルメル累層(ジュラ系)のバイオスパーライト質石灰岩に記録されたリップルマーク。]]

3-2-7-2.インブリケーション(覆瓦状構造・フクガジョウコウゾウ)

Imbrication in Tama river
Osumi Akari, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons, original data
[[多摩川河川敷に見られたインブリケーション。流向は画像右から左で、2019年台風18号による多摩川増水によって形成された、]]

河原の石ころを遠くから見てみると、皆同じ向きに並んでいることがあります。
ひとつの石が流れる方向に流されて、とある場所で止まります。
その石に後からきた石が重なって止まります。
その時、流れの抵抗を一番受けない形で止まるので、一定方向から流れている川の場合、同じ向きに石が並びます。
その向きを見れば、水が流れる方向が分かります。

3-2-8.海・湖で起こる堆積物の移動

3-2-8-1.級化(級化層理)

Graded-bedding with hammer in Hamamoroiso Miura
Osumi Akari, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons, original data
[[神奈川県三浦市で見られた級化層理]]

水の中に入った粒は、大きい粒が先に沈み小さい粒が後に沈みます。
小さい粒のほうが水の中ではふわふわと漂う=水の抵抗が大きいためです。
一つの地層の中で下から上に向かって小さな粒へと堆積していくことを級化(級化層理)といいます。
逆に上から下に小さな粒となっている級化もあり、その場合は褶曲などが起こりその地層の級化が起こった時点から地層の向きが変化しているのでは?と、考えられます。
級化を手がかりに、もとの地層の位置と形を考えていくというような手がかりともなります。

3-2-8-2.タービダイト

Turbidite-2Zimbres ---Credit to Eurico Zimbres, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[カリフォルニア州サンディエゴのカブリロパークにあるポイント ロマ層からの白亜紀上期タービダイト。これらの堆積岩は、傾斜した層で発生する細粒の薄暗い黄色の砂岩と灰色の粘土頁岩が混在しています。]]

洪水・地震が起きると混濁流といわれる流れが生じ、底にある堆積物を巻き上げながら流れ、堆積したものをタービダイトといいます。
これは砂岩と泥岩が互層となっています。

3-2-8-3.チャート

Hornstein Frankenalb
Ringwoodit, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Gebänderter Hornstein aus dem Weißjura der südlichen Frankenalb (Fundort: bei Neuburg/Donau)]]

放散虫等、生物の死骸や殻が堆積したものをチャートといいます。
(無生物起源のチャート説も存在します。)
火打石に使われ、ハンマーで叩くと火花が散ります。
石英から成り、ピカピカしています。
1センチメートル積もるのに千年~数千年かかると言われています。

3-2-9.風で起こる堆積物の移動

3-2-9-1.レス 縁の下の力持ち 黄砂

黄砂
洗濯物・車等、皆汚れてしまって嫌われものですが、春に風にのってやってきます。
陸上の物質が風で運ばれたものが堆積した場所は世界各地に分布しており、レスと呼んでいます。
このレスがある場所はどこも穀倉地で、肥沃な土地を作り出しています。
また、海にも降り積もりますが、大切なミネラル源となっていて多大な貢献をしています。
人間には嫌われていますが影でしっかり地球を支えています。

※ここにありました、ちょこっとColumn3 鍾乳洞って?はリンク先へ移動しました。

3-3.変成岩 

変成岩とは、地中にある火成岩や堆積岩、つまり元々あった岩石が、熱や圧力・化学作用によって変化したものです。
熱で変化というと一度溶けて変化?と思うところですが、溶けないままに鉱物や組織が変化し別の岩石となることを変性作用と呼びます。
変成岩はもともとあった岩石の成分やその変性の状態によって様々なものに変成します。
大きく分けると、接触変成岩と広域変成岩の二つに分かれます。

3-3-1.接触変成岩

Rock contact metamorphism eng big text
Jasmin Ros, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons, original data
[[接触変成作用]]
図中単語
Increasing contact metamorphism : 変成作用が増加する
Magma (forming of igneous rock) : マグマ(火成岩の形成)

マグマの熱で変成作用が起こり変化したものです。
できる場所は、地表に近い位置、例えば割れ目などにマグマが入り込んだ周囲数百メートルの変成となります。
変成は、

  • 砂岩やチャートは珪岩
  • 石灰岩は大理石
  • 泥岩・砂岩はホルンフェルス

に変わります。

マグマから少し離れた(熱源から少し離れた場所)泥岩や砂岩は、点紋状の岩石になるものもあります。
大理石は建物に使うツルツルピカピカのあの石。
石灰岩が熱の作用で変性し、再結晶して硬くなったものです。
またホルンフェルスもカチカチに硬い石です。
ホルンはドイツ語で”角”という意味で、割ると角のように割れることからこの名前がついたそうです。

3-3-2.広域変成岩

Oceanic-continental destructive plate boundary
domdomegg, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons, original data
[[A destructive/convergent plate margin/boundary with an oceanic plate subducting under a continental plate. ]]

山を造り出すような大きな運動は、高温と高圧をもたらして活動します。
高温・高圧下で岩石が広い範囲で変性し、その地域を広域変成帯、変性した岩石を広域変成岩といいます。
広域変成岩となるための変成作用は、大きく分けて高温型変成と高圧型変成とに分かれます。

3-3-2-1.高温型変成(高温低圧型)

Gneiss (29537005127)
S. Rae from Scotland, UK, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
[[Little Gruinard beach,Wester Ross, Scotland]]

温度が高く圧(深さ)が低い(浅い)変成
片麻岩が代表的で、海溝※から少し内陸に入ったところで、海溝に平行に変成帯ができます。
図の右側にあるマグマの通り道の周りが広範囲に変成します。
接触変成岩とそのできる場所を比較すると、接触変成岩が地表近くでの変成であることに比べ、かなり深部での変成となります。

高温低圧型変成作用の結果にできる変成岩は片麻岩です。
高温環境下での変成作用のため、変成の加減が高く、割れにくく、コントラストの高い縞模様がポイントです。
濃色(黒雲母や角閃石)と淡色(石英や長石)のシマシマ模様です。
この縞の幅が数ミリー1センチ確認できると片麻状組織(片麻状構造)と言われます。

3-3-2-2.高圧型変成(低温高圧型)

Nagatorokeikoku2
hiyang.on.flickr, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
[[秩父・長瀞渓谷の岩畳は三波川変成帯の緑色片岩の片理面からなる地形である。]]

温度が低く圧(深さ)が高い(深い)変成
結晶片岩が代表的で、海溝※からすぐの場所に海溝と平行に変成帯ができます。
海の中のプレートは冷たく冷えている状態で陸のプレートとぶつかるため、温度が低く圧が高い状態が生じます。
図の赤丸部分の海洋プレートの上辺りがそのエリアです。※

低温高圧型変成作用の結果にできる変成岩は結晶片岩です。
板状(雲母等)や柱状・針状(角閃石等)の鉱物に同一方向の圧力がかかる環境下で作用するため、一定の方向性を持った状態となり、結果として割れやすい構造を持ちます。
この同一方向に割れる面を、片理(へんり)と呼びます。

結晶片岩は、メインで含まれる鉱物の名前+片岩と呼ばれます。
※このパターン以外に、もともとの岩+片岩という呼ばれ方もあります。例)泥質片岩・礫岩片岩等。

  • 紅簾片岩(こうれんへんがん)
    紅簾石を含み、桃色
  • 藍閃片岩(らんせんへんがん)
    藍閃石を多く含む青色
  • 緑色片岩(りょくしょくへんがん)
    緑泥石(りょくでいせき)緑簾石(りょくれんせき)緑閃石(りょくせんせき)などを含む緑色
3-3-2-2-1.ぼそっと思った 続成作用と変成作用

岩石は、泥→泥岩頁岩(けつがん)→粘板岩千枚岩→結晶片岩→片麻岩→花崗岩と変化しますが、堆積岩ででできました続成作用はどこまで?変成作用はどこから?と思うと思います。
これ、分かれていません。
泥が固まって泥岩となって更に押されて固まって薄く伸びて頁岩、更に薄くなって粘板岩、そしてさらにさらに薄くなって千枚岩そして結晶片岩へ…
変成岩はその変成作用を特徴とするために、堆積岩と火成岩、両方のエリアにかぶります。
そもそも、どこかの岩石の段階で溶けてしまえば火成岩となりますよね…。
分類はあくまで人間が学問のために作ったものなので、よくあること。
自分の頭も柔らかくして学んでいきたいと思いました。

※海溝は図の海の部分の一番深いところ。
※使用している図は、プレートに境界の種類の一つの”収束型境界”の”沈み込み帯”解説用の図です。流用させていただきました。

    3-3-3.スカルン(接触交代鉱床)

    Galena-pyrite-sphalerite-calcite, Trepca Pb-Zn-Ag Skarn Deposit, Vardar Zone, Kosovo
    James St. John, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons, original data
    [[Galena-pyrite-sphalerite-calcite, Trepca Pb-Zn-Ag Skarn Deposit, Vardar Zone]]

    石灰岩などの炭酸塩岩にマグマが入り込み、その周りに多数の鉱物が観察できる鉱物の宝箱で、接触変成岩の一種です。

    マグマから珪酸・鉄・アルミニウム等が石灰岩(この場合大理石)に移動し、石灰岩中にあるカルシウム等と反応し形成されると言われています。

    その移動方法は、直接浸潤していき移動していくパターンと、マグマで温度が高くなった地下水→熱水を介して移動していくパターンがあり、熱水の場合は広範囲に及ぶこともあり、その場合はスカルン鉱床と呼びます。

    熱水がもともとあった岩と接触すると化学変化が起こり、その成分が熱水に取り込まれ、熱水の温度が何かの原因で下がったりすると、成分が結晶化されスカルンが形成されると考えられています。

    スカルンでよくみられる鉱物には、エピドート・ガーネット・輝石・珪灰石等等があります。

    4.その他

    4-1.熱水鉱脈

    熱水とは、読んで字のごとく熱い水。
    地熱で温度が高い水や、マグマから分離した水が冷えないままのもの、プレートが地下に沈み込んだ際に生じた水が上がってきたものなどがあります。

    熱水が割れ目や層と層との隙間に入りこみ、沈殿もしくは交代作用でできる鉱脈、これを熱水鉱脈と呼びます。

    交代作用とは、もともとあった物質が化学反応によって別の異なった化学組成の鉱物で置換される過程をいいます。
    熱水は、有用な金属成分(金・銀・鉛・水銀等)を含むことが多く、その場合は熱水鉱床とも呼ばれます。

    4-2.酸化帯

    酸化帯とは、水や空気で風化作用や酸化作用を受けた部分をいいます。

    • 一次鉱物
      マグマや熱水から最初にできた鉱物のことをこう呼びます。
      初生鉱物とも言います。
    • 二次鉱物
      もともとあった鉱物が、水や空気と反応して別の種類になったものをこう呼びます。

    酸化帯で見られる鉱物は、マラカイトやアズライトが有名です。

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    あ行 / か行 / さ行 / た行 / な行 / は行 / ま行 / や行 / ら行 / わ行 

    あ行

    1. アゲート / Agate
    2. アラゴナイト 霰石 あられ石 / Aragonite
    3. アンフィボール 角閃石 Amphibole

    1. 隕石 Meteorite

    1. エメラルド Emerald

    1. オパール / Opal
    2. オブシディアン 黒曜石 / Obsidian

    か行

    1. 貝化石 巻き貝と二枚貝 / Shell fossils
    2. カイヤナイト 藍晶石 Kyanite
    3. カルサイト 方解石 Calcite
    4. ガレナ 方鉛鉱 Galena

    1. クォーツ 水晶 Quartz
    2. クリソコーラ 珪孔雀石 / Chrysocolla
    3. クロライト Chlorite

    さ行

    1. シトリン / Citrine

    1. スファレライト 閃亜鉛鉱 Sphalerite

    1. セルサイト 白鉛鉱 Cerussite

    た行

    1. ダンビュライト ダンブリ石 Danburite

    な行

    は行

    1. パイライト 黄鉄鉱 Pyrite
    2. バナジン鉛鉱 バナディナイト Vanadinite
    3. バライト 重晶石 Barite

    1. ブラジリアナイト ブラジル石 Brazilianite
    2. プレナイト 葡萄石 Prehnite

    ま行

    1. マーカサイト 白鉄鉱 Marcasite

    1. ムーカイト モッカイト Mookaite

    や行

    ら行

    1. ラピスラズリ / Lapis Lazuli
    2. ラブラドライト Labradorite

    わ行

    プリニウスの憂鬱

    プリニウスの博物誌に書かれている石についてのお話を
    勝手気ままな自己解釈で綴った記事のリストです。
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    Stones Memo Tender Time

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