地球の構造

この表の上から見ていきます。
地殻は陸や海底の部分です。
地殻
地殻は2つに分かれます。
大陸地殻(陸の部分)
30㎞~60㎞程の厚い層となっています。
この大陸地殻は2層になっていて、上層部は花崗岩質の岩石・下層部は玄武岩質の岩石からなっています。
海洋地殻(海底の部分)
5~10㎞程の薄い玄武岩質の岩石でなっています。
花崗岩質の岩石は海洋地殻には存在せず、玄武岩質の岩石のみで成り立っています。
地殻とマントルの移行部分には名前があります。
モホロビチッチ不連続面(モホ面)
地殻とマントルの境界をモホロビチッチ不連続面(モホ面)と呼びます。
このネーミングは発見者である地震学者のアンドリア・モホロビチッチにちなんでこう呼ばれています。
マントル
マントルはマグマがある場所。
上部マントルと下部マントルがあります。
共にかんらん岩質の岩石からなりますが、地球の中心に向かうほど緻密になっていきます。
上部マントル
固体ですが、一部が溶けていて流動性があると考えられています。
下部マントル
固体です。
マントルと核の移行部分にも、また名前があります。
グーテンベルク不連続面
マントルと核の境界の名前をグーテンベルク不連続面と呼びます。
地震学者のベノー・グーテンベルグにちなみこう呼ばれています。
核は85%が鉄からなり、ニッケル等を含む合金となっているのでは?と推測されています。
核
核には外核と内核があります。
外核
液体状で内核の周りを取り囲む部分です。
レーマン不連続面
外核と内核の境界は、レーマン不連続面と呼びます。
女性の地震学者、インゲ・レーマンによって発見されました。
内核
固体状の中心部分。
超高圧のために固体を保っています。
プレートの動き
プレートテクトニクスという言葉がありますが、これはプレートのこれまで説明した動きをベースに、地震や火山や山脈の作られ方などを説明する論理のことです。
Jose F. Vigil. USGS, Public domain, via Wikimedia Commons, original data
[[プレート境界の主な種類を示す断面図。]]
図中用語補足 アルファベット順
図中用語 | 参考1 | 参考2 |
ASTHENOSPHERE | アセノスフィア | 岩流圏 |
CONTINENTAL CRUST | 地殻 | 大陸地殻 |
CONTINENTAL RIFT ZONE (YOUNG PLATE BOUNDARY) | 地溝 | |
CONVERGENT PLATE BOUNDARY | プレートテクトニクス | 収束型境界 |
DIVERGENT PLATE BOUNDARY | プレートテクトニクス | 発散型境界 |
HOT SPOT | ホットスポット | |
ISLAND ARC | 列島 | 島弧 |
LITHOSPHERE | リソスフェア | 岩石圏 |
OCEANIC CRUST | 地殻 | 海洋地殻 |
OCEANIC SPREADING RIDGE | 海洋底拡大説 | 海嶺 |
SHIELDVOLCANO | 楯状火山 | |
STRATOVOLCANO | 成層火山 | (ex.富士山) |
SUBDUCTING PLATE | 沈み込み帯 | |
TRANSFORM PLATE BOUNDARY | プレートテクトニクス |
トランスフォーム型境界 |
TRENCH | 海溝 |
地殻は10枚ほどのプレートに乗っかっています。
そのプレートは海嶺でマントルの上昇に伴って新しいプレートを作り、海溝でプレートが沈みこむことでマントルに戻ります。
何一つ無駄なものはなく、全てが循環されています。
海嶺(図 OCEANIC SPREADING RIDGE / かいれい)
いわば地球の割れ目です。
地球を取り囲むように海底に大山脈を作っています。
プレートはここで左右に離れていく運動に伴い、高温のマントルが湧き上がる場所です。
海溝(図 TRENCH / かいこう)
海底の深い溝です。
年間数㎝~10㎝ほどの速さで動き、この海溝の部分でプレートはマントルに沈み込み、もといた場所へ帰ります。
ホットスポット(図 HOT SPOT)
プレートより下のマントルから直接マグマが吹き上がってくる場所です。
ハワイ諸島が有名です。
プレートが沈み込むとマントルが上昇し、地殻を形成します。
日本列島
日本列島とプレート
日本は絵のようにプレートが出会う場所に位置しています。
それは、プレートの沈み込む場所、海溝のそばに形成されています。
そのような列島を弧状列島(こじょうれっとう)・島弧(とうこ)と呼びます。

付加体
左側の大陸プレートに右側の海洋プレートが海溝で沈み込む時、海洋プレートの上にのっていた堆積物が大陸プレートに押し付けられるように溜まっていき、その堆積物でできた地層を付加体といいます。
日本列島はほとんどがこの付加体で成立していると考えられています。
付加体の特徴は、その地層を見ると上に古い地層があり、下の深いところに新しい地層があることです。
海洋プレートは長い時間をかけて少しずつ沈み込みます。
沈み込むたびに、新しい堆積物が古い堆積物を更に押し付け、押し上げていくような形になります。
新しい層が下にあって古い層が上にあるなんてちょっと不思議ですが、こんなからくりをしてます。
日本の火山と地震は、沈み込んだ海洋プレートが地下100㎞程になると、海洋プレートにある水分を含む鉱物から水分が出て、マントルに供給されてマントルは溶けたマグマになります。
その結果、活動をはじめて地上に火山を作ります。
※ 北米プレートはつながっていないという説もあります。