光沢
鉱物の表面の輝きを表します。
外見的なものなので、標本によってばらつきはありますが、代表的な石を例としてあげてみます。
金属光沢 [[Pyrite Spain]] | 脂肪光沢 [[Chalcedony]] |
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樹脂光沢 [[Sulfur 硫黄]] |
ダイヤモンド光沢 [[Diamond]] |
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真珠光沢 [[Muscovite 白雲母]] | ガラス光沢 [[Quartz 水晶(石英)]] |
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絹糸光沢 [[セレナイトタワー 繊維石膏]] | |
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屈折
きらきらしている鉱物があります。
きらきらしている理由は、光の屈折率。
光が透明・半透明な鉱物に入ったとき、光の速度と方向が変化します。
これを屈折率といいます。

屈折率は入っていく光の角度と光が出ていく角度の比で表されます。
水色の部分をダイヤモンドと仮定すると、
i = 45°
r = 17°
sin 45° / sin 17° = 2.4185198833 = 2.42
ルビーやサファイアは1.76~1.77、水晶は1.54~1.55です。
屈折率が高ければ高いほど鉱物はきらきらと輝きます。
※参考 多色性 単屈折と複屈折
複屈折
屈折率が2つある鉱物もあります。
それを複屈折といいます。
光が2つの方向にわかれます。
それぞれの屈折率が離れていると、物が2重に見えます。
方解石(カルサイト)が有名です。
透明な方解石を、文字の上に置くと、文字が二重に見えます。
発光 蛍光と燐光
ブラックライト(紫外線)を照射すると発生する蛍光性のことです。
硬度スケールで知られるフリードリッヒ・モースが発見しました。
また、蛍光現象は蛍石で最初に見出された事に起因して蛍石→フローライト→フローレッセンスと呼ばれます。
蛍光と燐光があります。
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方解石 千葉県印西市鳴沢 左通常 右蛍光
蛍光 | 光が当たっている間だけ光を発すること。→蛍石等 |
燐光 | 光を当てた後も光る。→方解石等 |
なぜひかるのか?
- 紫外線(ブラックライト)を照射!
- 結晶を作っている原子のエネルギーが高まります。(励起(れいき)状態)
- 高まった状態から元に戻る時、蛍光としてエネルギーを吐き出します。
- 元の状態に戻ります。(基底状態)
元に戻るまでの時間は、1秒以下のとても短い時間です。
燐光は、エネルギー源である紫外線照射をやめた後も光る現象です。
蛍光性の発生は、含有される微量の元素が原因の場合が多いそうです。
同じ種類で同じ場所から採取した鉱物でも、蛍光性のあるものとないものがあります。
博物館などでの蛍光性の鉱物の展示はとても綺麗です。
比重
比重は、同じ体積の水を1とした時のその石の重さ。
同じ大きさでも重さが違うことです。
鉱物の比重は2~4の間が多く、2くらいまでは軽い鉱物、4以上は重い鉱物となります。
石英の比重は2.65、方鉛鉱の比重は7.6。
手で持ったとき、方鉛鉱が重いと感じると思います。